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粟国小学校6年生の課外授業

粟国小学校6年生の課外学習授業の一環で、粟国島の観光名所のひとつ「ヤヒジャ海岸」の地質講座がありました。講師を務めるのは粟国村観光協会の事務局長四方さん。

自己紹介からはじまり、地質と言うと難しい印象があるのでしょうか?何だか少し緊張気味の6年生たち!!「今日はよろしくお願いします!」とみんなでご挨拶。

「みなさんはこの海岸に来たことがありますかー?」との質問に、「来たことない」「あんまり来ないです~」とのお返事。子どもたちが日常に遊べるような環境の海岸ではないので、初めて来た子もいたようです。

海岸を西に向かって歩いて行くと、黒くゴツゴツとした大きな崖が続いていきます。この辺りの岩は溶岩が溶けてできた玄武岩。子どもたちの背丈の何倍もの高さがあって見上げると迫力があります。足元の砂には砕けた玄武岩が混じっているので黒色のツブツブが見えています。「島の東側のウーグ浜の砂とぜんぜん違う!」と発見あり。

「なぜ大きな粒の層とさらさらの層があるのでしょうか?噴火が起こると飛んできた石はどんな風に積もっていく?」など写真を見せつつ子どもたちにも質問しながら解説。大昔に何度もの噴火が起こって色や粒の大きさが違う重なった層になったことを知ると、子どもたちも驚いていた様子でした。

さらに歩いていくと、赤い色の地層が現れます。ほんの数百メートルの間に、博物館のようにたくさんの種類の地層が見られるのが「ヤヒジャ海岸」周辺の大きな特徴です。

「この赤い色は何ですか?」と先生からも質問が出ていました。この赤い色は鉄分が溶岩の高熱で酸化してできた色で、地面にきれいなグラデーション模様を作り出しています。

鮮やかな赤色がきれいです。立体的になった大きな岩のグラデーション層もあるので、写真撮影の背景にするのにもよいポイント。

赤い層の上部は色の違った岩がぽこぽことくっついています。溶岩が2~3m程度の厚さで流れていた場合、上層の方が先に空気に触れるのでこのような変化が起こります。不思議そうに眺める子どもたち。想像するとすごい光景ですねー。

ヤヒジャ海岸に到着しました。ここから見えるのは白色凝灰岩の見事な断層!柔らかな部分から風や波に浸食され、横向きに波模様が入っています。この白色凝灰岩の地層から、ここが太古の昔は静かな波のない湖だったことが推測できるとのこと。粟国島が湖の底だった!!

塊を触ってみたり、ハンマーで砕いてみた子どもたちは「チョークみたい!」と一言。粟国島では昔、実際にチョークとして使用していたこともあるそう。ヤヒジャ海岸は粟国断層と呼ばれる断層のちょうど境目にあり、ここから眺めてみると左右で違った崖の風景を見ることができます。歩いてきた東側を振り返ると。。。

玄武岩の荒々しい景色。西側を見てみると。。。

柔らかな白色凝灰石が。このギャップも見どころのひとつです。

子どもたちからの質問タイムを終え、講座は終了。戻りの道すがらに砂浜からタカラガイとパイプウニの拾い競走です。「誰がいちばん大きいの拾えるか!」と元気に岩をよじ登ったり下りたりしながら夢中で探す子どもたちの姿が楽しそうでした。

粟国島のダイナミックな成り立ちを知る課外授業は、大人になっても子どもたちの宝物になることでしょう♪

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