塩工場のメンテナンス作業

粟国島の沖縄海塩研究所でつくられる「粟國の塩」を生産している工場は島の北側、

海のすぐそばに建てられています。

海水を高さ10mの立体式塩田タワーで1週間以上循環させ、

海からの風と太陽の熱を利用した自然のチカラによってつくられたこだわりの塩は

「何に使っても、どんな食材でも合う」

「一度使うと他の塩が使えなくなるほど美味しい」との声も。

国内外問わず食や料理の専門家から高い評価を受け続けています。

タワーで海水を竹に伝わせて循環している様子。上から下がっているのは竹です。

長年使用していると、海風の影響もあり劣化することは免れません。

写真のように、枝が徐々にぽろぽろと取れてしまうそう。

今回8年ぶりに竹の総入れ替えを行っているとのことで、作業の様子を見せていただきました。

九州から運ばれてきた竹、総数1万7千本！！

乾燥させて葉を落としていきます。

まずは竹の長さが２m前後になるように、枝が分かれる前の節の部分を切っていきます。

端が平らになるようにしておかないと、窪みに海水が溜まって傷みやすくなってしまうそうです。

切れ端の竹は塩を炊く際の燃料に使用されます。

長い竹をごしごしと1本ずつ丁寧に水洗いして、汚れを落とします。

日中の日差しが暑い中、コツコツと根気が必要な作業です。

洗い終わって乾燥中の竹。山積みになっています。

枝が多い竹ほど、よい循環装置の役割になるそうです。

立体式塩田タワーは外から見るとブロック積みの不思議な外観。

天井は吹き抜けになり、壁のブロックとブロックのあいだに隙間が作られ、

遮るものはないので海から吹く風が直接吹き抜けるようになっています。

現在作業しているタワーは上下2段で竹を設置していて、丸太で作られた足場も総入れ替えの最中でした。

タワーの上部に海水を循環させるパイプが通っており、台風のあとの機械の点検やメンテナンスの際に使用するそうです。

長い1本の木に竹を並べてくくりつけ、足場を使って持ち上げ組み込んでいきます。

下から見ると、竹の枝がみっしりと空間の隙間を埋め、

木材は上段に21本、下段に42本と下段の方に数を多く下げるそう。

タワーの中は日かげになり涼しく、海からの風が通り抜けていくのが心地よく感じます。

ブロックの隙間から規則的に漏れる光と、竹のコントラストが現代アートのように美しいな～

と眺めていました。

2タワー分の竹の入れ替え作業がすべて完了する予定は9月とのこと。

竹や足場の丸太など、自然素材を使用していると定期的な交換やメンテナンスは免れませんが、

木材は燃料として使用され、すべて自然に還元できるシステムでつくられていることに驚きでした！！

沖縄海塩研究所では、無料で見学を受付中。

吊り下げられた無数の竹から海水がしたたる様子が壮観のタワーのほか、

塩を大きな平釜で窯炊きしているところなども見学することができます。

見学受付を行っている事務所では「粟國の塩」のほか、さまざまなグッズも販売しています。

オリジナルTシャツ（￥1,500～）、キャップ（￥1,000）も。

カラーバリエーションが豊富で、ポロシャツタイプやお子さまサイズもあり。

「NO SALT,NO LIFE」

前面の英字プリントがかわいいー！

粟国島のキャラクター「アニーちゃん」のてぬぐいも発見（￥1,000）

青のダイビングバージョンもあります。

見学希望の際には事前にご予約を。

ぜひ立ち寄ってほしい、楽しいお土産スポットです♪

沖縄海塩研究所　☎098-988-2160